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そば料理と日本酒の会@森のオーブン

2016/07/18

去る6月26日夏の夕べ。
福井市の「森のオーブン」さんで行われた「そば料理と日本酒の会」で日本酒を提供させて頂きました。

福千歳 シュール・リー
こちらのお店ではこれまでにも、「大野の農家さん佐藤順子ちゃんの採れたて野菜の料理とお酒の会」などで2回ほどコラボしてきましたが、勉強熱心な料理人、オーナーの早川さんによる予想を超えたワールドワイドな創作料理にはいつも驚かされます。
今回も「そば料理」とはいえ、いわゆる日本的な蕎麦アレンジの食べ方とは全く異なるお料理になるはず。
それと「日本酒と愉しむ」という趣向に、私もワクワクしながらお酒を選ばせていただきました。

 

今回は「蕎麦好きスラブ人が喜びそうな」がコンセプトのお料理

私も今回初めて知ったのですが、スラブ系の人たち(ウクライナ、スロヴェニアetc・・・東欧・中欧)は昔からそばを好んで食べてきた民族なのだそう。
粉や麺としてではなく、そばの実を野菜や肉などと一緒にお粥のように炊いていただくという食べ方が伝統的にあるようです。

そこで今回、それらの地域のそばを雑穀として料理するレシピから想像を膨らませ早川さんがつくってくださったお料理が、以下のようなものでした。

・そば茶とセージの自家製パン/そば粉入りライ麦パン
・ラトビア産小イワシの燻製のオイル漬けにそば茶をまぶして


・そばの実と野菜のグラタン(味噌風味)
・そばの実入りタブレ
・チリコンカシャ(カシャ”kasza”=お粥)チリコンカンとカシャのいいとこ取り☆


・そばオムレツ きのことベーコン
・チーズ そばの花のはちみつがけ
・福井産じゃがいものポテトサラダ(そばの実・チアシード・くるみ)


・ズッキーニとレバーペースト、そばの実のカナッペ風
・そば粉クレープ サワークラウト・コーンミート・カッテージチーズ
・ムール貝のそば焼酎蒸し


・ナスのそば焼酎ピクルス
・若鳥のビール煮 そば粉のポレンタ添え
・アイスクリームとそばはちみつ 福井産梅とバナナのジャム添え


盛りだくさん!

ヨーロッパやアメリカの料理レシピを参考にしながら、味噌やそば焼酎を取り入れて日本人に馴染みやすい味にまとめて下さっているのがさすがです!

 

選んだ日本酒たち

和食、イタリアン、フレンチ、そして中華でも。
お料理に合わせて日本酒を楽しんでいただく会はこれまでにもありますが、大体の場合はコース仕立てのお料理です。
お店の料理人さんも、日本酒を提案する側も、「うまくマリアージュ(orペアリング?)を楽しんでいただけたら」と、事前にお料理の流れやお客様の傾向を聞いて、よりお料理と季節を味わっていただけるようにお酒も選んでいきます。

が。

森のオーブンさんの場合はそうはいかないアメージング(笑)

お料理はもちろん事前に聞いていますが、コース仕立てではなく大皿で取分けスタイル。
次々に提供されるお料理たちを取分けながらお皿をお隣に渡しながら、お客さん同士仲良くなり、お料理も各自取分けたお皿から好きな順番でいただきます。
し、絶妙なスパイスなどが相まってヨーロピアンだったりアメリカンだったり、はたまたロシアンだったり。

なので「このお料理の流れだからこのお酒を」ではなく、日本酒も「夏のホームパーティを好きなように楽しんじゃえ☆」の気持ちでお持ちしました(ざっくり☆)

①花垣 shu shu shu (大野市 南部酒造場) 微発泡純米生原酒

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夏前に出てくる微発泡日本酒。
こちらは発酵中の酵母が活きていて、にごり酒ながら夏らしいシュワシュワ爽快な一本です。
「乾杯には泡でしょう、シュワシュワでしょう」
という個人的なセレクトで。

②福千歳 シュール・リー(福井市 田嶋酒造)山廃純米吟醸

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シュール・リー(Sur Lie)とは「オリの上」という意味。ワイン醸造法の一つ・・・と言う説明は田嶋酒造さんのHPで確認していただいて。
キリっと冷やして爽やかな白ワインのような飲み口の生酒。
山廃の酸味なんでしょうか、製法でしょうか。
味がありながら軽やかな酸味は、蒸し暑いこの時期に清涼感のある一杯。
オイルやスパイスに負けない芯の強さも感じます。
タン塩をさっと炙って(コショウ多め)レモンをキュッと絞って、このお酒で流し込みたいなぁ。
やるなぁ、雄二郎君(←福千歳の若き蔵元杜氏さんです)。

 

③SAKURA ROCK サクラロック(福井市 田島酒造)

引き続きましての福千歳さん。

サクラロック
サクラロックは氷を浮かべてロック酒に、夏のこの時期におすすめ!!という酒屋としてのオススメはもちろんですが。
このお酒でなら少し違う飲み方を楽しんでいただけるのではないかと、ドキドキしながらお持ちしました。

今回のお料理のテーマ「スラブ人が喜びそうなそば料理」
では、スラブの人たちが飲んでいるようなお酒が料理にも合うのではないか?どんなお酒を飲んでいるのだろう・・・?と少し調べてみました。

すると はちみつ酒(ミード)という人類最古のお酒が飲まれていて「ハネムーン(蜜月)」や「ジューン・ブライド」の語源とも関連があるのだそう。

これはこれは!
ではこの6月の食事会に、スラブ系のお料理と一緒に楽しんでみなくては!と。
そのままロックはもちろん、今回の提案です。

サクラロックをまずは
①そのまま氷を浮かべてロックで飲んでいただいて(男性には好評でありながら「少しアルコールがきつく感じるかも」という女性も)

②次にレモンと氷とはちみつをお好みでステア
(「きつく感じる」→「これ飲みやすい!好き―!」に一変)

③スペシャルカクテル
湯むきした越野ルビー(トマト)&手剥きのオレンジ&はちみつ のフレッシュジュース&サクラロック 1:1(前割りを持参)
ビールで言うレッドアイでしょうか?
13490779_1064355430302067_2911849080591328093_o余裕をもってつくった分もすべてなくなり。
これは個人的にもおすすめです!

スラブ系のお料理・・・→はちみつ酒から
ここでお料理の背景に近づけるように少し遊んでみましたが、思いがけず素敵な日本酒カクテルになりました!

④梵 ゴールド (鯖江市 加藤吉兵衛商店)純米大吟醸

梵 ゴールド

テッパンすぎて「面白くないかなー」と、持ってくるのをためらったけど。やっぱり 梵 ゴールド。
豊潤な香りと旨味はチーズやクリーム系の料理にもスッと寄り添ってくれます。
スパイスなども丸く包んでくれるよう。
安定感、包容力があります。
大道だけど、初めて飲む方、女性にも評価が高いのはさすがだな。大道だけど。

 

最後のご挨拶で
「そば料理はなんだかストイックに思われがちだけど、世界にいろんな料理があるようにもっと遊んでいいんじゃないかな?と思ってます」
と、素材を大事にお料理する早川さんが仰った言葉と、

料理にいっしょうけんめい☆早川さん
「おいしい日本酒も、ときには飲み方をもっと遊んでいいんじゃないかな?」
と思う気持ちが何だかシンクロして嬉しかったです。
化粧っ気のない久保田
いい意味であばさけ(福井弁=ふざける(?)やんちゃする(?))ながら。
本質を手繰りながら。

 

ご参加くださったみなさん、感謝しています。
楽しい時間を、素晴らしい場をありがとうございました!!
笑顔!!!!!

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